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・カリエンテカリエンテ 2003/7月号

●南米の音楽

○コロンビアの音楽

<クンビアの発生>

 カリブ海沿岸のカルタヘナ周辺で生まれ、マグダレナ川沿いに内地へ伝わったと言われている音楽。その間に、様々な地域の音楽の影響を受け少しずつ違ったリズムに変化していった。しかし、実際には発祥の地に関しては様々な説があり、あまりにも古くから伝わるリズムなために、その起源を断定するのはむずかしい。
 クンビアという語源はアフリカの踊りのひとつである、Cumbeから来ているといわれている。また、コンゴ王の名前でもある、コンゴからギネアまでの地名Kumbe。そして、パーティーに行くという意味のKembaや、宴を催すという意味で使われていたKembalaらがクンビアの語源だろう。


<クンビアの楽器>

 伝統的なクンビアは二本のガイタと呼ばれる縦笛とふたつの太鼓で演奏される。ガイタとは竹やさとうきびの茎を切ってつくる先住民の楽器である。これには2種類あり、ひとつはmachoと呼ばれる笛で、穴がひとつまたはふたつしかあいていなく、リズムをとる役割をする。もうひとつはhembrasといい、5〜6個の穴が空いており曲のメロディをとる。


<衣装>

 女性の衣装はPollera(ポジェラ)と呼ばれるロングスカートと、細かい刺繍が施されたブラウス。男性は、白いパンツと長袖のシャツといういたってシンプル。首と腰には赤いスカーフを巻き、帽子をかぶる。
 現在この衣装でクンビアを演奏することはなが、伝統的な踊りを披露するときや、カーニバルなどでは使用されている。


<ダンスのスタイル>

 もともとクンビアという名は踊りの名前でもある。基本的に男女ペアで踊るが、それぞれ別々な動きをする。「クンビアンバ」と呼ばれる催しでは、両腕を伸ばし火のついたろうそくを頭上に上げて踊る。男性は自分が踊りたい女性に手渡し、このろうそくは女性にとっては誇りであり、大きければ大きいほど意味がある。また、大きさは経済的な権力の象徴でもあり、特に若い男性達はお札を燃やしてろうそくの火を付けたと言われている。


<バジェナート>

 クンビアの影から生まれた渓谷(バジェ)の音楽。北東部のベネズエラ国境に近いセサルとラ・グアヒラで発祥した。伝統的なバジェナートはボタン・アコーディオン、カハという太鼓、グァラカチャのトリオで演奏された。
 今日では形を変え、変化し、ラテン世界に広まっている。


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