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ふじかわまゆみの「ラテンの世界へよ〜こそ〜」
'01/8月
あたしは小さい頃あまりおもちゃに興味が無かった。友達が持っているリカちゃん人形やバービー人形はちっとも羨ましくなかったし、ミニカーやゴーカートなどもすぐに飽きた。
それよりも釣りをしたり、カブトムシを捕ったり、ザリガニを飼ったりしている方がよっぽど魅力的だし、面白かった。
しかし、おなじおもちゃでも「おもちゃのちゃちゃちゃ」は別である。あれには「興味大ッ」なのだ。そこで、おもちゃのちゃちゃちゃのリズムであるチャチャチャ、そしてマンボのお話しが今回のテーマである。
マンボ
いまだにマンボの創始者については意見が分かれているところである。
ピアニストのペレス・プラードはマンボの王様として有名だが、彼がマンボを作ったのではないと思われる。
有力候補はフルートのアントニオ・アルカーニョと、トレスのアルセニオ・ロドリゲス。
アルカーニョ、ピアノのヘスス、チェロのオレステス、ベースのカチャオ等の「ラス・マラビージャス・デル・シグロ」は1930年代、キューバで人気のあるダンソンオーケストラであった。彼らが今まで優雅に演奏されてきたダンソンにコンガとアフリカのリズムを加え、「マンボ」という曲を作った。
ロドリゲスはコンゴ人であった祖父にアバクアのリズムを教わり、それをもとにマンボを作ったらしい。
しかしマンボを有名にしたのは、ベニー・モレが専属歌手だったペレス・プラード楽団であろう。メキシコシティを拠点にアメリカへ渡り、一気にマンボが大人気となった。
ところがニューヨークで流行したマンボはキューバでは不人気であった。その変わりに一世を風靡したのはチャチャチャある。
チャチャチャ
ダンサが発展して生まれた器楽音楽ダンソン。マタンサス出身のミゲル・ファイルデが創始者と言われている。
ダンソンに歌を加え、メロディーもリズムも単純化した音楽がチャチャチャであるが、コレを作ったのはアルカーニョのバンドを脱退したエンリケ・ホリンである。
「チャチャチャ」という名はダンサーのステップの音がこう聞こえることから思いついたらしい。マンボよりスローなテンポのため、気持ちよいペースで踊れるようで人気に火が点いた。
チャチャチャバンドとして一番有名なのはバイオリニストのオレステス・アラゴーンが結成したオルケスタ・アラゴーンだろう。
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