Mark Craney
BROTHER TO BROTHER (GINO VANNELLI) |
BROTHER TO BROTHER
GINO VANNELLI
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ジノ・バネリ。
あまり日本では有名ではないのかな?ドラムやパーカッションを勉強している人でも知っている人は少ないアーティストです。
一時期ビニー・カリウタがレコーディングなどして、ドラマーの間でもやや話題になりました。ドラマチックな曲作りと構成は、今の感覚からするとやややりすぎ的な感はあるのだけど、ドラムのプレイには参考にすべき点がたくさんあります。
このマーク・クレイニーというドラマーは今でいう手数王的演奏を得意とする人。曲間に所狭しとフィルをねじ込んでくるタイプ。後任にヴィニーが抜擢されるのがわかるような気がします。
但しヴィニーも含めこのジノのアルバムのすごい所はドラマチックな唄ものにこのドラムをかみ合わせてしまう所でしょう。
もちろんプロデュース能力もあるのでしょうが、ドラマーの演奏の組み立てがさらにすばらしい。
マークの場合は、特に自然に手数というものが介在しているように聞えます。テクニック等の情報が氾濫している昨今、この自然さを失っているプレイヤーも少なくないんじゃないかな。
マークは唄ありきでフレーズがあふれているように感じます。最近少なくなった感覚です。クールに凄いのではなく、熱っぽく凄いんです。わかってもらえます?この感覚?
このマーク・クレイニー、この後難病にかかり、ドラムを演奏できなくなっているといううわさを聞きました。もし本当だとすると、このアルバムは貴重です。
また何年かすると、この感じの演奏が再度注目を集めそうな気がします。
それくらい今のドラマーに無い感じがするのは、僕だけでしょうか?一度ご自身の耳で聞いてみてください!