先日、私のおじいちゃん先生にあたる(私の師匠の師匠)猪俣猛氏のパーティヘ行きました。(実際は奥様のテリーさんの新作CDの発表パーティでしたが)パーティ会場ではテリーさん、猪俣さんの演奏があったわけですが、パーティー会場に入ると猪俣さんが
「おう、石川!今日は優子(猪俣さんの娘さんーパーカッショニストーです)が来てるから楽器がいっぱいあるんだよ、後でお前も何かやってな」
とおっしゃいます。
最初は冗談だと思ってたんですが、結局後でステージに上がることになりました。ここで叉偉人さんの凄さを垣間見ることになったのです。
以前私は師匠につれられて、猪俣さんのビデオ撮りの仕事に行ったことがあります。ビデオは教則ビデオのようなもので、様々なリズムパターンをドラムとパーカッションのアンサンブルで紹介するというもの。
まずは8ビートからということで、早速猪俣さんが人選をして各々に楽器を振り分けました。私も何か小物の楽器を仰せつかり、セッティングされた楽器のところに立つと、猪俣さんが一言
「じゃあやってみようか」
ちょっとまってよ、何をどんなふうに何小節ぐらいやるの?慌てふためいて私の師匠に質問すると、師匠も一言
「やりゃあ分かるよ」
猪俣さんに訴えかけるような目線を送ると、
「見てりゃわかるよ」
と一言、、、訳も分からぬまま猪俣さんのカウントが、、、ってなふうに始まってしまったんですが、これが不思議、本当に分かるんです。どんなふうに展開してどんなふうに終わるのかさえも。猪俣さんのプレイ自体にみんなを先導していくオーラが満ち満ちているんです。
結局最初っからテープをまわして、最後までほぼNG無し。狐につままれたような感じで家路につきました。
今回のパーティーでも同じような感覚を再度感じました。昔とはもちろん少々感じは異なってましたけど。何の打ち合わせもなく、もちろんリハもなく演奏を始めるんですが。なぜか安心してやれるんですね。テクニックはもちろんなんですが、なんなんでしょうねーこの基本的なオーラは?リズムの要のドラムの役割が、体に染み付いているんですね。本当の意味でのリーダーだ、ということを改めて感じた次第でした。
やっぱりドラマーって男っぽいよなー!!! |