僕がおすすめするCDは、ブラジル出身のIvan Lins です。
イヴァン・リンスは、MPBの代表格の一人です。ブラジルのリオデジャネイロで1945年に生まれました。
彼は、70年代初めにブラジルの音楽テレビ番組で、ボーカリストとして、ポップスターとして活動しておりました。だがテレビ番組が終わると、その人気もなくなり、数年間、不遇の時代を迎えることになるのです。
その後人気を取り戻すのは、77年にソロアルバムを出してからです。この頃からイヴァンはシンガーソングライターとして頭角をあらわしてきて、70年代の末には、ブラジル以外の国でも認められるようになり、ポールウインターやジョージベンソンらに曲を取り上げられたり、パティオースチン、ハービーマン、ジョーパス、マンハッタントランスファー、などなど、曲を提供していきました。86年には、アメリカでアルバムをリリース。
こうしてブラジル国外で、曲が取り上げられるのは、同士のミルトン・ナシメントぐらいだと思います。
それでこのCDとの出会いは、CD屋でふとジャズコーナーで、目に飛び込んできたのが新譜で置いてあった、イヴァン・リンスのCDだったのです。そんなにジャケットは派手でもないし普通に置いてあったのに、何故か気になって、買ってしまいました。
まあ最初はスティングが入っているな、ぐらいに思って聞いたら、とんでもなく・・・。
スティングはいるわ、ヴァネッサ・ウイリアムズはいるし、グローバーワシントンJrはいるわ、チャカ・カーンはいるわで、しかもドラムはヴィニーカリウタだし、ベースはマーカスミラーだし、サックスはマイケルブレェカーだし、ピアノはジョーサンプルだし、かつお風味はほんだし、パーカッションはいろいろはいってるし、曲も良くていい感じ!
曲のジャンルも ポップス、バラード、フュージョン、ファンク、サンバ、ブラジルets...イロイロあって楽しめるアルバムで、バラバラに聞こえるかもしれませんが、イヴァンさんのフィルターを通してあるので、とても統一感があります。
ドラムのヴィニーさんも その曲にあった、シンプルだけど、パワフルなドラムで、サポートに徹しています。時折見せる、ヴィニーらしいフィルインがドラマーの心をくすぐり、パーカッションも何気なくいっぱい入っていてとても勉強になると思います。
ブラジル寄りのアレンジなので、キューバ系のパーカッショニストもすごくためになると思うし、ソロでパンデイロが入っていたり、何気ないとこで、ヘピニキが入っていたりするんですよ。
寝る前にヘッドホンで聞いてると、遠くでコン!とか、チチッチ!とか、聞こえてきて隠し味もいっぱい!
なにげに聞いても、シェ―カーなってたり、(ふつうじゃねえか)とまあ、研究するのにもいいし、バンドでどのように演奏したらよいかとか、悩んでる人にもとても参考になるCDです。
さ・ら・に!デートの時でも、一人のときでも、お腹空いたときでも、一人夕焼けで
たたずんでるときも、パソコン屋にいる時も、天然記念物のトキも、テーマソングとし
て一枚どうですか?
こうやって見つけたCDは、自分にとって大切な出会いだと思います。いつまでもそ
の心を大切にしたいです。
皆様も素敵な出会いがありますように・・・・・「a Love affair」 |