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今月のおすすめ担当  リズケン研究生 中里 ゆきの 
「春のかほり」  諌山 実生
 私たちの日常生活で取り入れる音楽は、なぜか外国のものばかり。そんな中、私は“和を大切に思う”アーティストに着目した。

 先月、私がいつもお世話になっているSさん(perc.)が去年からサポートしているアーティストの、3rdアルバム発売記念イベントLiveが銀座山野楽器で行われた。

 そのアーティストというのが「諌山 美生(いさやま みお)」さんである。私はそのイベントLiveにSさんのお手伝いで行き、そこで始めて諌山さんとお会いしたのだが、さばさばした明るい性格で、とても大人っぽくて、私と同じ歳とは思えなかった。

 その懐かしくもあり新鮮でもある歌声を聴くと、いつのまにか頭の中にさまざまな日本の情景(決して昔っぽくない)が思い描かれているような気持ちになる。

 そんな諫山さんの3rdアルバムは以下の通りになっている。

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誓い
優しい風の吹く街へ
さよならのかわりに
My Best Friend
合鍵
Winter Story
冬の午後
初恋
君がいなくなった理由
終わりのない地球

 CDのジャケットを見ると、タイトルの「春のかほり」とぴったりな和風なデザイン。これはご本人がデザインしたそうだ。11曲全てが春の曲ではないが、これらはいつ聞いても春のようなさわやかな気分にさせてくれる。

 私が特に気に入っている曲は「1、春」「2、誓い」「11、終わりのない地球」である。

 「1、春」は淡く切ない曲で、それでいて(曲名が曲名なだけに)日本の春をどことなく感じさせる。イベントLiveで聞いた時は諫山さんの弾き語りだったが、それもまた涙をこらえるので精一杯だった。

 「2、誓い」は、曲の雰囲気としてはとてもゆったりしていて温和だが、その中にもとても強く切なさを感じる。また、バックのコンガの音(打ち込みだが)が心地よい空気を作っている。

 「11、終わりのない地球」は、NHKアニメ「火の鳥」のオープニングテーマになっている。作曲家の内池秀和さんの曲と諌山さんの詞がとてもマッチしていて、「火の鳥」のイメージにぴったりだと思う。

 この曲以外はすべて諌山さんご本人が作詞・作曲している。また、音楽を聴く状況・場所によってその印象を大分変えてしまうと思うが、私のイメージでは“夕暮れ時に自分の部屋で外の景色を見ながら”といった感じで、みなさんにはとにかく心の落ち着くところで聴いて頂きたい。

 今現在、私自身外国の音楽を勉強・研究している訳だが、自分の音楽に対する考えがなかなかまとまらないでいるところに、諌山さんの音楽と出会い、心を打たれた。

 思い出したら聴いてほしい、オススメの一枚である。

  


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