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(テキスト:萱谷亮一)

 最近、目の前の忙しさに追われて、あんまり練習出来てないなぁ。よくないですね〜。それに加えて、運動不足で太ってきたし。長かった「レミゼ」の舞台も終わったし、一段落付いたので、10月から気持を入れ替えて練習&運動しよっと。

 さて、前回の続き、電子打楽器編ですね。
 今回紹介するのは、僕が電子系楽器の中で最も頻繁に使っている、ローランドの「ハンドソニック(HPD-15)」と、遊べる飛び道具、コルグの「カオスミキサー」です。
 先月に引き続きまして、セッションでのセッティングを見ながら紹介します。

 ティンバレス、ボンゴに組み込まれた「ハンドソニック」は13インチほどの打面ながら大小15個のパッドに分けられていて、コンガ、ジャンベから、UDU(壺)、タブラに至るまで、あらゆるハンドパーカッションの奏法を応用して演奏できる便利なアイテムです。

 500種類もの豊富な内蔵音色に加え、指先での繊細なタッチにも対応し、パッドを押さえつけてのスラップやピッチベンドなど、表現力も問題ないので仕事レベルでの生楽器の代わりとしても充分です。実際のレコーディングでも重宝してますし、ライブでは、タブラや壺、ゴング、ティンパニなどPAやセッティングに難のある楽器をコレ一台で賄った方が本物を苦労して使うより効果的だったりします。

 丁度今日も、ある打楽器アンサンブルのコンサートで、タイゴング(真ん中が突出している音程のあるゴング)の代わりに一仕事してきました。
 実際本物のタイゴング(本日は4種類使用)を使うとしたら、セッティングに大きな枠が必要だし、大きな専用ビーターに持ち替えなければいけないし、ピッチが正確ではないので曲に合うの楽器を揃えなくてはならなかったりで、実質演奏不可能だったのです。
 そんな曲を作る作曲家もどうかと思いますが、そこをプレイヤーはなんとかして演奏しようとあの
手この手を尽くすわけです。

 このシンセパッドのお陰で、不可能が可能になりました(この曲のオリジナルのグループが来日した時もやっぱりパッドでやってた)。
 曲にあったピッチ、余韻の長さetc. さらにエフェクトも内蔵なので生には出せないサウンドやパターンも組めるし、本当に便利な物を作ってくれたなぁと思いますよ。

 写真では見えませんが、僕は普段真空管プリアンプを通して、より生音っぽい暖かみのある音にしています。店頭に展示して試走できるようにしてる楽器屋も多いので興味のある方はひとしきり遊んでみて下さい。
 http://www.roland.co.jp/top.html
 さて最後に紹介するのは、コルグの「カオスミキサー」。7月号で説明したカテゴリーでは今回唯一の「エフェクト系」に分類されます。

 真ん中の四角い部分「KAOSS PAD」を指でなぞることによって、既成の音にあらゆるエフェクト効果をもたらします。
 本来DJ用ミキサー&エフェクター として開発された物ですが、使い方は様々。ターンテーブルやCDなどの外部音源、マイクで拾った音に様々な効果をプラスしたり、サンプラーとして使用したり。この日の僕の様に外部入力は使わずに一つの発音体としても、テルミンや スクラッチ音 、内蔵のループパターンだけでも充分飛び道具です。

 エフェクトプログラムが80種類あり、それをつまみや数値でなく、指でパッドをなぞって操るので、自分でも思いもよらない音色になったりするので、使い方を間違えると大変ですが、ソロパフォーマンスなどには非常に効果を発揮すると思います。
 先ほどのハンドソニックと上手く組み合わせても相当遊べます。
http://www.korg.co.jp/Product/Dance/KaossMixer/index.html


とまぁ、ざっと説明しましたが、使い方さえ間違わなければ最近の電子モノは生楽器に劣らず魅力的で様々な可能性を秘めていることが解っていただけたでしょうか?
 僕もまだまだ詳しいことは知らずに感覚だけで使ってますけど、何とかなるもんです。

 これからいろんな技を発見すると思いますのでその都度ご紹介しますね。そうこう言っているそばから、知り合いからV-Drumを買ってしまい、どんどんシンセ系にハマっていくのでした・・・。ま、電子モノなら夜中もいじれるし、秋の夜長もこれでバッチリ潰れることでしょう・・・。

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